勉強したのに忘れるなんて、うちの子はなんて記憶力がないんだろうとお悩みの親御さん。ご安心ください。
一度忘れることは、実はとても大切なのです。
何故って?それは一度忘れた事をもう一度覚え直したほうが、確実に頭の中に残るからです。
成績が良い子は、最初から全て完璧に覚えて二度と忘れていないという訳ではありません。忘れても、もう一度覚え直して、しっかりと頭に焼き付けているので、成績が良いのです。
「じゃあ、忘れてもうちの子も大丈夫!」なんて安易に放っておいてはいけません。忘れたことを覚える為の対策、親子で考えてみませんか。
勉強を忘れるのは、間違えではないという事実
やった勉強を忘れることを絶対にダメと決めつけた場合、それだけで子供は勉強に対してハードルが高くなり、勉強嫌いになってしまいます。
忘れないように勉強しなくては、でも一体どうやって?と考えている時間さえ、ハッキリ言って無駄です。
この無駄を極力無くし、とにかく勉強に気持ちを向かわせる為には、忘れるのは間違えではない、忘れてもいいと子供に思わせるしかありません。
忘れてもいいというのは、決して忘れたままでもいいということではありません。忘れてもいいから、また覚えればいいということに他ならないのです。
子供が忘れたことに対して「なんで忘れるの?」「もう忘れちゃったの?」「あなたの頭はどうなっているの?」などと、皮肉交じりの言葉を投げかけてはいませんか。
ハッキリ言いましょう。親のあなただって忘れること、ありませんか。人の名前、買い物するものやしたもの、1週間前の夕ご飯の内容、全部しっかりと思い出せますか。
勉強を忘れるのには、脳が関係していた
勉強を忘れるのは、何故なんだろうと考えたことはありませんか。勉強だけではありません。昔のことを思い出そうとした時に、なかなかそこにたどり着けない。全く思い出せない、そんな経験もあるでしょう。
そもそも、脳が全ての事を忘れることができなければ、覚えていることだけで脳の記憶がいっぱいになってしまい、脳が効率よく働くことができないのです。
何年も前に、衝撃的な出来事があなたの中に起こったとしましょう。そういったことは、意外と時が経っても、記憶として鮮明に思い出せるはずです。
しかし、あまり重要でない出来事は、思い出そうとしても、ざっくりとしか覚えていないということもあるでしょうし、そもそも忘れてしまっていることもあります。
時を経て、その事を脳が重要でないと判断した時、脳は必要がない情報として、頭の中から消去してしまっているのです。
どの勉強を忘れるべきかを選択すること
勉強をした時に、教科書やテキストの一語一句全てが重要ということはないでしょう。
「ここ、テストに出るから」と先生が言ったところは、忘れるべきではなく、しっかりと覚えて脳に焼き付けておく必要があります。
要するに、どれが必要な勉強なのか、どれを覚えておかなければならないのか選択するだけではなく、どれを忘れるべきなのかを、見極めることが重要になるのです。
無駄なものは、頭の中に入れない、入ってきたとしても忘れるというのが、勉強を忘れない秘訣と言えます。
また、覚えておきたいものに対しては、感情に訴える方法で勉強するのがオススメです。そうすることで忘れることが少なくなります。
どこに、どう訴えて、どう結びついていくのか、想像していくことが重要です。自分なりの忘れないようにする方法を見つけていく必要があります。
これは忘れる、これは絶対に忘れない、そう仕分けしながら自身の感情に訴える、そのことができれば、自然と勉強が自分の力になっていきます。
全てを覚えていては、記憶がバーストしてしまいます。忘れていいのです。どれを忘れるかを決めることです。
本当に覚えたければ、勉強を一度忘れる
勉強を忘れるのは当たり前のことですが、忘れたままにしない、忘れにくいようにするには、一度忘れて、そしてもう一度覚えなおす必要があります。
そうすることが、しっかりと脳に定着させるポイントとなります。
忘れていたら、覚える。それを繰り返すことで、勉強はより忘れにくいものになっていきます。
再度覚えた勉強は、二度と忘れない
再度覚えた記憶を二度と忘れることのないように勉強するには、やはり繰り返すしかないのです。
そして、印象づけることです。
どうやれば印象づけることができるのか、それには、ちょっとした工夫が必要になります。無理やりな語呂合わせを作るという方法でも良いですし、実体験に結びつけると方法でもよいでしょう。
実体験に結びつけて忘れることのないようにするというのは、やはり色々な経験を積んだ場合にでないと難しいでしょう。
ですから、お子さんには、小さいうちから色々な体験をさせてほしいのです。勉強を強引に行ったり、頭がぼーっとしている時に行ってもそれほど身にならず、忘れることも多くなります。
楽しいことの直後は、実は、勉強してが記憶としてすんなり入ってくる事が多いのです。
楽しい、その感情こそが、直後の勉強を記憶させることに繋げているのです。