10歳までの読書量で学力が決まるというのは良く聞く話です。
うちの子はそんなに本は好きではないし、もともと頭のいい子は脳の作り的に本が好きになるようにできているのでは?そう考える人もいるかもしれません。
しかし「10歳までの読書量」は、半分以上は親の努力です。
赤ちゃんの頃から毎日たくさんの本を読み聞かせ、色々な世界に触れさせたことで、本が面白い、もっと本を読みたい、そう思うようになるのです。そういう環境で育ったからこそ、字が読めるようになってからは、自分自身でたくさんの本を読み、読書量が増えていくのです。
10歳までの読書量で学力が決まるというのは、あながち嘘ではないと思います。
本を通して好奇心を伸ばし、興味を広げてきたことで、色々なことを知る楽しさを実感するのです。何れ勉強を通して「知ることは楽しい」そう感じるようになれば、勉強をどんどん好きになっていくことは間違いありません。
読書を楽しむことができれば、お子さんの未来は明るいものに変わっていくでしょう。読書こそが、これからの学力の基盤を作ると言っても大げさではありません。
頭が良いから10歳までの読書量が多い訳ではない
10歳までの読書量が多い子の事を「そもそも頭が良いからたくさんの本を読むんでしょ?」なんて、思い込んでいる親御さん。
そういう考え自体が既に間違えています。
頭が良いから本を読むのではありません。本を読むから頭が良くなるのです。
本を読むことで、本から多くの言葉や知識を学ぶことができます。本の内容を理解するという力もつきます。そして本を通して思考力を養うこともできます。
本が子供に与えてくれる影響は大きい。知ることの楽しさが分かるからこそ、勉強を楽しいと感じる、よって頭が良くなるというわけなのです。
頭の良い子に育てたいなら、たくさんの本をお子さんが小さいうちから読み聞かせしてあげましょう。
10歳までの読書量が子供の脳を刺激する
10歳までの読書量が多い子供は、実際、自分でどんな本を選んで読んでいるのでしょうか。
学術書や大人が読むような難しい本を読んでいる訳ではありません。普通の年齢に合った本を読んでいます。
そんな子供の興味を惹き、次々に本を読みたいという気持ちにさせてくれるのは、はやり続き物の小説です。
次にどんなストーリーが待ち受けているんだろう、1巻を読み終えたところで、そういう気持ちになるからこそ、次の巻が読みたくなるのです。どんどん、次へ次へというワクワクした気持ちが溢れてくる。気付いたら、あっという間に全巻制覇なんて事は、よくある話です。
どんどん物語にハマっていくうちに、本に夢中になって、楽しいと感じはじめます。どんどん脳が刺激されていくのです。
お子さんが小さいうちは、親が本を読んであげ、自分で読めるようになったら、あとはどんどん本を選ばせてあげましょう。
一緒に図書館に行って、「これがおすすめだから読んでみたら」と声掛けするのもよいでしょう。
ただし、選ぶのは本人です。オススメの本を選ばないこともあるでしょう。それで良いのです。
テレビなんかより10歳までの読書量を大切してほしい
お子さんを頭の良い子供にしたいなら、是非、10歳までの読書量を増やしてあげてください。
でも、どうすれば本に興味を持ってくれるの?と思う親御さんもいると思います。
考えて頂きたいのが、お子さんの寝る時間です。頭の良い子は、21時までには寝ているそうです。あなたのお子さんはどうですか。小学生前なら、できれば19時半~20時までには眠りについていて当然です。
あなたのご家庭は、夜や休みの日はとりあえずテレビにお子さんの御守りをさせているなどという事はありませんか。
是非、今夜はテレビを消してみてください。確かに御守り代わりのテレビを付けないのは大変かもしれません。しかし、テレビに夢中になると、一体今が何時なのか、テレビが楽しくてついつい遅くまで起きていて、眠るのが遅くなってしまう子供も少なくないのです。
夜は早めに布団に入り、読み聞かせの時間にしたり読書の時間にしたり、ゆったりとした時間を作ってみてはどうでしょう。
時間が来たら電気を消して、すっと眠りにつけば、きっと充実した睡眠をとることができるはずです。朝もすっきりと起きることができ、頭も活性化することでしょう。
読書量が多い子は、基本的にテレビはあまり見ていないのです。夜の読書や読み聞かせの時間を大切にしてください。
10歳までの読書量を大切にしたいのであれば、まずは読み聞かせをしよう
10歳までの読書量が多い子は、幼い頃から親にたくさんの本を読み聞かせしてもらっています。
世の中で読み聞かせは、子供の言葉の発達だけでなく、感性や想像性を豊かにするものとして捉えられています。
その理由として、読み聞かせをする際には、子供と同じ絵本を見ていることが関係しています。子供ま親が読んだ言葉を耳に入れ、その言葉の持つ意味を理解し、そこに出てきた物を絵として解釈します。
例えば、金魚がでてくるお話を読み聞かせたとします。お子さんは、金魚を探し、指差しすることもあるでしょう。それにはとても意味があるのです。絵本を通して、お子さんと親とが繋がります。そこから、外の世界に何があるのかをもっと広く感じて探していくのが子供なのです。
親子で通じ合うこと、そして、同じ時間同じ体験を分かち合うことができるのが、読み聞かせです。
そんな読み聞かせに取り入れて頂きたいポイントが1つだけあります。
「しっかりと発音してゆっくりと読むこと」です。
例えば「お姉さん」なら「おねーさん」とか「おねいさん」と発音しがちですが、しっかりと「え」を強調して「おねえさん」と、一文字ずつゆっくりと発音することが大切です。
「自転車」も「じでんしゃ」ではなく「じてんしゃ」というように「て」を強調してゆっくりと発声して読んでください。お子さんも、一緒に本を広げて、ひらがなを目で追う癖をつけるとよいでしょう。
寝る前のたった30分や1時間でよいのです。読書の時間に費やしてみてはいかがですか。長い時間である必要はありません。ほんの少しの時間、読書を楽しみましょう。
子供の10歳までの読書量を多くする親は、何れ子供に感謝される
10歳までの読書量が多いということは、親の努力が大いに関係しています。
自然と本が好きになったからこそ、お子さんは10歳までにたくさんの本を読むことができたのです。
本から多くの知識や語彙を得て、その語彙の素晴らしさや魅力、価値を知り、感覚が研ぎ澄まされていったのです。
思考力やこれからどう生きるか、その手がかりや道標を与えてくれるのも、また本なのです。
本を好きにさせてくれたこと、多くの本を読み聞かせてくれたこと、それは子供にとっての大きな財産であることは間違いありません。
お子さんはいずれ、大人になり、これからもたくさんの本に出会うことでしょう。いつも膝の上で読み聞かせてくれた、寝る前に布団のなかでたくさんの本を読んでくれた、そんな親との思い出はとても温かく、大人になるとその事に深く感謝するようになります。