4年生から勉強の量と難易度がぐんと上がるため、勉強でつまづく子が増えてきます。学校での学習内容が複雑になり、具体的に考えることが出来なくなります。考える力がより必要となってくるのです。
また、低学年の頃はお子さんと一緒に勉強して来た親御さんもいるでしょう。しかし、4年生頃になるとそれができなくなる場合があります。反抗期が始まり、親の言うことなど聞かなくなってしまうのです。
ですから、4年生になる頃までに、自分で勉強計画を立てて自分に合った勉強法を探し、それを実際に行うという事を身に着けて欲しいのです。徐々に、受身ではなく自発的に勉強できるようになるべきです。
もし、どうしてもお子さんが自主的に勉強しないというのであれば、親が上手にやる気を促すしかありません。4年生頃までなら、なんとか親の言うことは聞いてくれるはずです。
勉強を頑張ったあとは、それ以上の事は要求しないこと。自由時間を与えてあげる事が大切です。
4年生から勉強の難易度はぐんとアップする
小学校では4年生から授業がわからなくなったり、躓いてしまう子が多くなります。それは、難易度がぐんと上がるからだと言われています。学習の内容が込み入ってきて、具体的に考えることが難しくなってくるのです。
特に漢字は画数も多くなり、覚えるのが大変になります。
また算数は、わり算の筆算や、分数の足し算引き算、角の大きさなどで、苦手になってしまう子が多いようです。
すっと頭で理解できるような身近な内容ではないので、引っかかってしまうのかもしれません。
勉強が難しいという気持ちが、勉強のやる気をなくし、よって成績が悪くなる、そういう自体を引き起こすこともあります。ですがこれは、決してお子さんの頭が良くないからという訳ではないのです。勉強の難易度が上がったせいで、勉強する気を失ってしまっているだけなのです。
もともと、勉強をすることが習慣化し身についている子は、理解する力も一緒に身についているので心配有りませんが、勉強の習慣ができていない子は、勉強の難易度が上がっただけで、理解できない、勉強したくない、そう思うことにより、より勉強に興味がなくなり、学力の差が生まれてしまうと言えるでしょう。
4年生が勉強で躓かないためには、自分で勉強する事を身に付けさせよう
4年生の勉強が急に難しくなり躓いている我が子を見て、なんとか助けてあげようと、手とり足取り勉強を教えようとしているのなら、ちょっとまってください。付きっきりで勉強を教えるのは、小学校の低学年までで卒業してください。あとは本人に任せるスタイルで勉強をさせましょう。
なぜなら、自分で勉強をすることができなければ、この先、中学生や高校生になった時、自身で考えて勉強することが出来なくなってしまいます。既に、4年生で反抗期を迎えているお子さんもいるかもしれませんが、親の言うことなんて聞いてもくれないはずです。もう、勉強は本人に任せるしかないのです。ですが、所詮小学校4年生。全部自分で考えて勉強するのは当然難しいことです。ですから、せめて勉強の計画は一緒に立ててあげましょう。
学校で教わった事はその日のうちに復習させましょう。
答え合わせは自分でさせても構いません。
また、何の為に勉強するのかを考える時期でもあります。まだ小学校4年生ですから、良い点数をとって、親が喜んでくれたら嬉しいというのも本音です。でも、気付いてほしいのが、自分の為に頑張るという気持ちなのです。
親が喜ぶのが駄目だと言っているのでは有りません。自分が頑張って、そして将来勉強した事がきっと役立つと徐々に気付いて欲しいのです。
だからこそ、自分で勉強する事を身に着けてもらいたい、それが小学校4年生の勉強なのです。
4年生が自分で勉強するための工夫
たくさんの習い事をさせて、なかなか自分の時間がないというお子さんもいるかもしれません。実は、こういうお子さんは、4年生あたりから勉強の成績が伸び悩むということもあるようです。
遊ぶことで、知ることもたくさんあります。集中して一つの事に取り組んだ、しっかりと最後まで好きなことをして遊んだ、そういった経験が集中力を生み、勉強が難しくてもなんとか頑張ってみよう、最後まで取り組もううという気持ちを作り出しているのです。
経験をさせるという意味で習い事をたくさんさせている親御さんもいると思いますが、毎日、お子さんの自由時間がないほど習い事をさせていると、学んだことを吸収する時間がなくなってしまうそうです。自由な時間こそ、学びを振り返り、吸収していくことができるといいます。
今更それは無理という場合もあるでしょう。たくさん遊ばせてきたのに、勉強しないというお子さんもいるかもしれません。
もし、どうしてもお子さんが自分で勉強することが難しいというようであれば、絶対に注意しない、怒らないという事を心がけて勉強に気持ちを向かわせる事を意識しましょう。
計画を一緒に立てる場合は、難しい事を要求せず、自分で考えて勉強し、自分はやれば出来るんだと思えるような対策が必要になります。
問題集を買い与える場合は、自分で解けるような簡単なものを用意しましょう。
自分で丸付けした後は、必ず親が再度チェックすることです。間違えた問題は、明日以降に解き直させるようにしてください。
学習習慣が身に付いていなければ4年生は勉強についていけない
小学校の低学年から学習習慣が身に付いている子は、理解力だけでなく、集中力も高く、考えたりまとめたり、伝えたりする力も育っています。
ここが、4年生になると表面化してくるところです。
もし、勉強計画をお子さんと一緒に立てる場合は、時間を決めないようにしてください。毎日何時から何時まで何時間勉強する、そういう家庭学習の計画を立ててはいけないということです。
その時間さえ机に向かっていればいい、そういう考えのお子さんもいるのです。宿題をゆっくりやりさえすれば良い、そういう考えでは、勉強についていけなくなるのも当然です。
宿題は復習ではありません。復習というのは、今日学校で教わった勉強をしっかりと頭にいれることです。
時間を気にするのではなく、どこからどこまで、範囲を決めて覚えるまでしっかりと勉強を行う、そういう意識で学習に取り組ませることが大切です。
実際、授業を聞いてもさっぱり分からず、中には、学校で何を教わっているのかたずねても答えることができない子もいます。
わからないから家でも勉強をせず、ついつい遊んだり、ゲームをしたりしてしまうのです。勉強がわからないから学校でも発言できない。その事が自信への喪失とつながっていくのです。
また、毎日の生活習慣が乱れていれば、授業に集中できなのも当然のこと。早寝早起きをしてしっかりとした食事を取り入れてください。
基礎固めの勉強は4年生までが大切。あとは自由で構わない
4年生の勉強が急に難しくなったことで、勉強についていけない子供に、長時間家庭学習をさせるというのは考えものです。それでは勉強が嫌になってしまいます。
学校の宿題と復習はしっかりとするべきでしょう。量は必要有りません。
勉強の質が高まれば時間は関係ないのです。あとはお子さんの自由にさせてあげましょう。
全く勉強をしない我が子をみて、ついつい、ストレスが溜まり怒りをぶつけてしまいそうになるかもしれません。
しかし、怒ったところで、お子さんはその瞬間しか机に向かいません。褒めて伸ばすという方法もありますが、4年生になればそれは通じなくなってきます。褒めて伸ばされた子は、これからも親のご機嫌取りをするでしょう。自分で努力しなくても、親が褒めてくれさえすればいい、そういう子になってしまいます。
自分で勉強させるためにも、子供の様子は付かず離れずで見守り続け、努力している姿に感服するべきです。
4年生の勉強は、たしかに難しくなります。是非、親御さんもお子さんの教科書に目を通してみてください。その難しさに気付くはずです。