「テストが悪かった」そんなお子さんに対して、「どうしてそんな点数をとってしまったの!」「遊んでばかりいるから!」など、気持ちのままに怒りをぶつけてしまってはいませんか?
これは、絶対にやってはいけないことです。
親がどういうフォローをすればよいのか知っておくのとおかないのでは、とんでもない隔たりが出来てしまいます。
テストが悪くて一番落ち込んでいるのは、お子さんです。その事にまずは気付いてあげるべきです。
お子さんだって、次こそはと頑張ってきたはずです。まずは、その気持に共感してあげること。
そして、テストが悪かった原因を一緒に考え、今後どういう勉強をしていけばよいのか、フォローをし、対策を練ることが大切です。
そういう姿勢が、お子さんの今後を良い方向へ導いていくのです。
テストが悪かった子供に絶対かけてはいけない言葉
テストが悪かった子供は大抵、勉強していなかった、ギリギリまで遊んでいた、そんなところだと思います。
また勉強していても集中して覚える事ができなかったり、中には自分が良いと思う勉強法が間違えていたせいで、テストが悪かったという場合もあるかもしれません。
いずれにせよ、子供の様子を見ていれば、どんな事が原因でテストが悪かったのか容易に想像はできます。
ですが、それをお子さんに直接言ってはいけません。「だから言ったでしょ?」とか「言わんこっちゃない」など、そんな否定的な事を子供に言っても、子供が次よし頑張ろうなどとはならないはずです。
自分でテストが悪かった原因が何かを考えさせてください。
ですが、親が先にその答えを言ってしまうと、親は自分の何を分かってそんな事を言うんだと、不信感さえ抱いてしまいます。
そうなってしまうと、どうせ頑張ったところで自分は頭が悪いから成績なんて伸びやしないと、勉強自体を諦めてしまうのです。
そういう状態にしてしまうのは、親の否定的な言葉です。絶対にかけてはいけない言葉なのです。
テストが悪かった子に親が怒ってしまう理由
なぜ、あなたはテストが悪かった子供に怒ってしまうのでしょうか。自分の気持を冷静に考えた事はありますか。
テスト勉強していない
テスト勉強しない子供に対して、勉強しなさいと何度言ったことでしょう。でも、親の言うことなんて、所詮BGMのようなもの。言われていることに慣れてしまい、聞き流してしまいます。
勉強するもしないも、自分の勝手。子供は、将来のことなんてまるで他人事のように思っています。
勉強しなさいと言っているのに、子供は勉強しなかった。結果的にテストが悪かった。だからこそ親は子供に落胆し、つい怒ったり、愚痴ったりしてしまうのです。
受験の事を心配している
定期テストは、直接内申点に影響します。その危機感は、実は親のほうが感じているのかもしれません。
親は、かつて高校受験をしてきた先輩です。テスト勉強しなければ大変なことになる、テストが悪かったら内申点に響き、希望の高校に行けないどころか、その先の将来にも影響してくると、分かっているからこそ心配しているのです。
テストが悪かった子供は、その先の事を考えていない。親と子の関心の度合いの違いこそが、子供に怒ってしまう理由でしょう。
他の子と比べてしまう
他の家の子は頭も良く、こんな悪い成績ではないと思ってしまったり、お父さんや兄姉などの出来の良い家族と比べてしまうことにより、つい怒ってしまうなんてことはありませんか。
子供だってテストが悪かったことで落ち込んでいる
テストが悪かったら、子供はできれば親にテストを見せたくないでしょう。見せたくないという事は、親に何か言われるんじゃないかとビクビクしているのです。
子供だって、こんな点数は取りたくないと思っていたはず。できれば、堂々とテストを見せたい。このくらいの点数は取りたかった、でも取れなかったと落ち込んでいます。
テストが悪かったときこそ、親のフォローが大切なのです。
テストが悪かったときの理想の親の反応
たとえその結果が思わしくなかったとしても、とにかく、子供の落ち込んでいる気持ちに共感してください。「残念だったね」と、声をかけましょう。残念だったと親も思ったのは嘘ではないはず。悔しいかったのは、親も一緒です。共感されると、子供はある程度素直な気持ちになってくれます
全く勉強していなかったという子供以外、テスト勉強をしたのであれば少しは点数を伸ばしたいと思って努力していたことには違いないのです。
必ずその部分はほめてあげましょう。それは大した努力ではないかも知れませんが、勉強していたことを親が気付いてくれたことは、励みになります。
もし、点数が下がっていたとしても、答案用紙を見て全ての解答欄が埋まっているなど、前回とくらべ変化があるようであれば、必ず、そういう点に気付き褒めてあげてください。
そして、今回はこんな点数だったけれど、次回はきっと大丈夫だと、勇気づけることも大切です。
もっと「正解が増えるといいね」という、次に繋がる声掛けや反応をしてあげることです。それは、決して子供に精神的圧力をかけるものではあってはいけません。精神的圧力はいずれストレスに変わってしまいます。期待している、そういう気持ちが子供を成長させるのです。
怒りたい、叱って一言言ってやりたい、喝ぐらい入れてもいいんじゃないかと考える親もいるでしょう。
でも、ここはぐっと我慢です。
テストが悪かったときこそ何が大切なのか一緒に考えてフォローする
テストが悪かったときこそ、親が一緒に、この先どうしたら良いのか考えてあげるべきです。
ポイントはさり気なくフォローするような質問を投げかけること。そうすることで、子供はなぜ自分のテストが悪かったのかを考えることができます。
もし、答えるのが難しいようであれば「勉強時間は足りていた?」などというように、簡単に「はい」か「いいえ」で答えられるような質問をしてあげましょう。
絶対に、あなたが悪いというような答えにならないように、上手に質問をしてあげることが重要です。
どうしたら次のテストで良い点数が取れるかを、一緒に考えてあげることです。一緒に考えてあげることこそ、自分でテストが悪かった原因を見つけていく方法となります。
その方法は具体的な答えであることが理想です。1週間前からテスト勉強をしていたのであれば、次回は2週間前からテスト勉強をする、夕食の前に毎日勉強する、そういう答えを出して貰えれば正解です。
少しでも、前向きに取り組める策を見いだせるよう、過去の自分の反省点や良かった点を思い出させることが次の成長へと導くのです。